減災どっとこむ

トップページ > 大災害のときの常識集

消火のための水が出ない、または、すぐになくなります

水が、私たちの元に届くまで

 もともと、水は水源となる森に雨が降るところから始まって、とても長い道のりを経て、皆さんの家まで届けられています。一方、使った水(生活雑排水)もまた長い道のりを経て、集められ、きれいに浄化してから河川に放流されます(右下の囲み参照のこと)。このようにみていくと、地下に長々とはりめぐらされた管や施設がいかに耐震化されていても、大きな地震動による地盤のひずみやすべり、液状化などによって、私たちの元に届く前に、どこかが破損して水がもれる可能性も高くなります。

大地震の直後には、消火のために大量の水が必要

 阪神・淡路大震災では、次のようなことから水が出なくなり、消火活動に支障が出ました。

  • 地震による液状化などで配水管や給水管の破損や継ぎ手の抜けが発生。あちらこちらで、大量に水がもれ、神戸市では、地震後1〜2時間で「水位ゼロ」となった配水池が19箇所にのぼるなど、配水管・給水管被害による大量の水が流失した (特に埋立地、埋立地と沖積層の境界付近、人工島内、旧河道敷内、活断層の近辺、盛り土を含む造成地、急斜面の付近など)
  • 一部の浄水場施設も被害を受ける
  • 停電により送水ポンプが働かなかったり、断水や水圧低下・消失により十分に活用できない消火栓が多数発生した
  • 防火水槽も家屋の倒れ込みや破損によって水がもれる。また、大丈夫だった水槽も、放水ですぐ空になってしまった
  • 井戸やプール、ビル受水槽のほか、土のうなどで河川をせきとめて取水をした。海水利用を試みたところもあったが、つぎたしたホースは通過車両に踏まれ、何度も破裂した
  • 配水池の送水で、神戸市では飲料水の確保と消防用水の供給とのはざまに揺れた

 住民たちが、風呂やプール、井戸の水をバケツリレーで運んで消火を食い止めた地域もありますが、どこでも水の確保に苦労をしました。
 こういったことから、各地で防火水槽を耐震化したり、送水のための自家発電装置を設置するなど、地震に備えていますが、まだ足りないという状況が想定されます。いざというときの消火やトイレ用に、皆さんのご家庭でも、風呂や雨水タンクなどに水をためておいたり、地域でより多くの井戸や消火器を備えておくといったことが必要です。(ただし、風呂が2階にある古い木造家屋などでは、大きな揺れがきたとき、バランスが悪くなり危険な場合もありますので、別の方法を考えましょう。)

 上水道の仮復旧は約40日、完全復旧(全戸通水)は、約90日、下水道は、仮復旧が約90日、全部の復旧工事完了までに約4年と3ヵ月がかかりました。


  主な参考資料 :
   「阪神・淡路大震災教訓情報資料集」 
    内閣府・(財)阪神・淡路大震災記念協会(一部編集)   
 ※ 上記、資料に記載されている参考文献の一覧はこちらから >>

家が火事。火を消したいのに水がでないことも、

 

 

水(上水道、下水道)の流れ

水が、私たちの元に届くまで
 雨水→水源林(流域)→河川→ダムや貯水池(貯水と放流)→河川→取水塔や取水堰(せき)で取水→導水路(導水管)→貯水池や浄水場(きれいな水にろ過など)→送水管→給水所(配水池とポンプ)→配水管→給水管→各戸へ

使った水(雑排水)が河川に放流されるまで
   ※地域によって異なるので、その一例です。

 生活雑排水(し尿を含む)→汚水ます→下水道管→排水ポンプ場→汚水管→水処理センター(下水処理場。沈澱池、ろ過池、汚泥処理施設など)→消毒施設→放流で河川へ

(注) 雨水は、生活排水とは別に道路側溝から雨水管を通り河川へ放流する場合と、生活排水と一緒の場合とがあります。 また、地域によっては、合併処理浄化槽を設置することで、生活雑排水の汚れを約1/10にしてから河川に放流する場合などもあります。

 もっと詳しくみてみましょう

想像してみましょう
水が出ないと、どんなことに困る? >>

(C)2006-2008 MBD co.,ltd. All rights reserved.